韓国人投資家は2021年、米国株に走った。そしてロシアのウクライナ侵攻でも株式投資が大人気となった(写真はNYSE)

銃声が鳴ったら株を買え

 今年に入って韓国の株価指数は下がり続けている。

 米国の金利引き上げ予想やCPI(消費者物価指数)が予想を上回る高値を出しているからである。

 なぜ米国の経済が韓国の株価市場に影響を及ぼすかというと、韓国の株式市場は小さいため、海外のファンド資金などが大金を動かすことでいくらでも変動するからだ。

 さらに、ロシアのウクライナ侵攻による戦争リスクで、原油や農産物の価格が高騰し、世界的に株価指数が芳しくないため、韓国もその煽りを受けているといえる。

 新型コロナウイルス感染症が流行し始めた2020年の3月、韓国の株価指数が急激に下がり始めた頃、韓国の個人投資家たちは「ピンチはチャンス」とばかりに「サムスン電子」など韓国の優良株を買い漁った。

「東学アリ(「アリ」とは小口の個人投資家のこと)」というネーミングまでできた。

 海外ファンドが投げ売りしている韓国の優良株を韓国の個人投資家たちが買うことで国を守るという異色の国守主義的ムードも高まった。

 特に、2020年はBBIG(バッテリー、バイオ、インターネット、ゲーム)株が上々だった。韓国の個人株主たちは、2020年末にはかなり資産を増やした。

 それを羨んだ株の初心者たちが2021年に入ると動き出した。