韓国・ソウル中心部に展示された大統領選挙の告知(2022年2月21日、写真:YONHAP NEWS/アフロ)

(平井 敏晴:韓国・漢陽女子大学助教授)

 いい加減に早いところ終わってほしい。

 投票日まであと10日ほどになった韓国大統領選挙(投票日は3月9日)。今度ばかりは本当にそう思っている。韓国人と話をするのが面倒なのだ。

 革新系で与党「共に民主党」の李在明(イ・ジェミョン)候補と保守派で最大野党「国民の力」の尹錫悦(ユン・ソクヨル)候補という、当選が有力視される2人で政策を比べても、大きな違いがあるようには見えない。加えて、相手のスギャンダルをネタにしたネガティブキャンペーンは相変わらず続いている。

誰が大統領になっても変わらない?

 かつてないスキャンダル合戦のせいなのか知らないが、今度の選挙はやっぱり特別なのだろう。韓国人に会うと、ほとんどの人が申し合わせたように同じ質問をしてくるのだ。

「平井さんは、誰を支持しているんですか?」