(桃田 健史:自動車ジャーナリスト)
トヨタ自動車が2021年、アメリカ国内での年間販売台数で米ゼネラル・モーターズ(GM)を抜き初めて第1位となった。各種報道によると、GMの首位転落は1931年以来という。
そのGMのメアリー・バーラCEOが、米国・ラスベガスで開催された世界最大級のテクノロジー展「CES 2022」(2022年1月5~8日)で基調講演を行った。バーラ氏は、新しい事業戦略として「モビリティカンパニーから、プラットフォーム・イノベーターへの展開」というスローガンを掲げるとともに、2040年までに「カーボンニュートラル」を実現することを表明した。
バーラ氏によると、GMは2025年までに30車種のEV(電気自動車)を市場導入し、自動運転技術を実用化に向けて進化させる。また航空産業における各種電動化事業に積極的に投資し、異業種企業とパートナーシップを組んで、いわゆる“空飛ぶクルマ”の開発を進めていくという。
トヨタも2021年12月14日に開催した「バッテリーEV戦略に関する説明会」で、同様のEVシフトを打ち出している。2030年までにグローバルでEVの年間新車台数を350万台にするとし、15台のEVコンセプトモデルを同時に発表して大きな話題となったばかりだ。