淳和天皇に仕える

 さて、吉野は若くして大学に学び、主蔵正に任じられた後、弘仁四年(八一三)に美濃少掾に任じられ、三十一歳の弘仁七年(八一六)に春宮少進に任じられた。当時の東宮は

残り2054文字