中国がASEAN各国外相と会議

 ASEANがそのような身動きの取れない状況の中で、今度は中国が動きだした。

 6月5日、陳海・在ミャンマー中国大使がミン・アウン・フライン国軍司令官と会談し、ジャカルタでの5項目合意を中国として支持する姿勢を伝えたのだ。

 さらに6月7日には中国の重慶でASEAN各国の外相と中国・王毅外相による会議を開催した。

6月7日、重慶で開かれた中国・ASEAN特別外相会議での中国・王毅外相(写真:新華社/アフロ)

 中国側によると今回のASEAN外相との会議は、中国がASEANと公式対話を開始した30周年にあたる記念会議であるとしている。会議では南シナ海を巡る問題やコロナワクチン、中国の経済支援など幅広い議題について意見交換がされたようである。

 当然のことながらミャンマー問題に関する協議も行われた。会議後にオンラインで会見したインドネシアのレトノ・マルスディ外相は「ミャンマー問題の改善に向けた中国の協力姿勢を高く評価する」と述べており、中国が会議でミャンマー問題に関連して積極的に関与する姿勢を示したことは間違いないだろう。

 またこの外相会議には。ミャンマー軍政が任命したワナ・マウン・ルウィン氏も「外相」の立場で出席しており、軍政の閣僚が国際会議の場で正式の外相としての待遇を受ける状況が続いている。こうした事実も軍政にとっては「政権掌握」の既成事実として自信を強める結果となっている。