時価総額70兆円のテスラが春を謳歌できた時代はまもなく終わる
交通革命が世界を変える
- 交通革命が世界を変える
- 主役交代が起きる
- レンズという参入障壁がなくなったカメラ
- エンジンという自動車の参入障壁の消失
- 電気自動車の価格破壊
- 再生可能エネルギー電力も価格破壊
- 「モーターは共通」になるEV
- 「高級EV」テスラの限界
- シェアリングで激減する売り上げ
- EVコンポーネントの主役狙う日本電産
- AEVがもたらす新しい経済のエコシステム
- キーワードはconnectivity
- 戦争よりも人を殺してきた旧来の自動車
- 旧来型の自動車は禁止される
- 交通事故のない街
- 高速道路は新幹線になれる
- 誰がconnectivityを担うのか?
- 東京はすでに世界一のconnectivity都市
- 後藤新平の偉業
- 「大風呂敷」は周到に準備された
- 100年前にconnectivityを実現した小林一三
- 来るべき大震災を大変革のチャンスとせよ
石炭経済における蒸気機関車、石油経済における自動車。
エネルギー革命が交通革命を起こしたときに、生活が、都市が、経済が変わり、文明が変わった。
同じことが起こる。再生可能エネルギー、私の言葉で言えば、(すべて太陽起源の電力になるから)「太陽電力」で動く電気自動車(EV)が、次の交通革命を引き起こす。
その時、いまや時価総額が70兆円に達するテスラは、時価総額が8兆円の日本電産に、EVの主役の座を奪われるだろう。
そして、EVの主力が、自動運転電気自動車(AEV autonomous electronic vehicle)、私の言葉で言えば「自電車」が交通の主力になるときに、新しい「交通革命」が起きる。
道路を変え、建物を変え、町や村を変え、通信や情報、金融、医療や買い物、教育、つまり、生活全体を変えていく。
AEV、あるいは「自電車」が交通革命を起こし、交通革命が「都市革命」を起こし、全体の「経済革命」を起こす。
主役交代が起きる
完成車メーカーからキーコンポーネント企業へ、自動車社会の主役の移動が、これから起きる。
変化できない企業は淘汰される。2つの先例がある。
かつて、コンピューターの主役は、コンピューターメーカーだった。
1968年の映画「2001年宇宙の旅」の「HAL」、1文字ずつずらすと(H→I、A→B、L→M)「IBM」が、メインフレーム中心のコンピューターの永遠の独占企業と見られていた時代が長かった。
そして、1980年代に、本格的なパソコンの時代が始まった。
IBM、NEC、富士通、東芝、コンパック・・・。多くの企業が参入して成功を収めた。相変わらず、主役は「PCメーカー」だった。