パクスアメリカーナが終焉し混沌の世界を迎える

 戦後のパクスアメリカーナという世界システムの崩壊が続く。

 2020年のコロナ禍で早まり、2022年のロシアウクライナ戦争で加速した。次の新システムへの移行もすでに始まっている。

 人類が地球環境を破壊し、食料、水、エネルギー、資源と住む場所を奪い合うことが鮮明になる。

 地球との共存の危機が人間同士の争いを加速し複雑化する。否応なく、地球と共存し、生存への物質を確保するための科学とテクノロジーのブレークスルーが不可欠になる。

 そして、人類という最も社会的な動物は「種」の保存への「共通合意」を形成せざるを得なくなる。

 2050年頃まで続く、こうした崩壊と新生の世界プロセスの中で、日本は大きな役割を果たすだろう。

1 「逢魔が時」

 過去30年間、FRB(米連邦準備制度理事会)が大幅な金利上昇をやめて金利水準がフラット化してから、それまでに過大評価された資産が大暴落してきた。

 リーマンショック、ITバブル、そして今の米国株。

2 米ドル暴落

 米国株が暴落すればFRBは大幅金利低下で対応する。

 これまで米ドルを上昇させてきた日米金利差はなくなり、米ドルは暴落し円高となる。

 リーマンショックでは同じ現象が起き、1ドル110円レベルから76円まで下落した。