焦るトランプ氏に残された切り札2つ
11月3日の米大統領選まで1か月を切り、ドナルド・トランプ大統領の目の色が変わっている。
9月17日以降、日曜日を除いて5夜連続、大統領選専用機エアフォースワンで激戦州を飛び回っている。
といっても、空港に乗りつけるや、滑走路脇に作らせた特設会場に支持者を集め、そこで講演するだけ。
目減りしているとされる熱狂的なトランプ支持者にこう訴えるためだった。
「俺は約束したことは守る。方針はぶれない。政治家は政治理念とか、社会通念ではない。約束したことを実現するかどうかだ」
「コロナだっていつかは終結する。感染が拡大しているのは俺のせいじゃない。誰がやっても同じことだ」
「悪い奴は中国だ。奴らがばらまかなければこうはならなかった」
1時間を超える講演(というよりもアジ演説と言った方がいいかもしれない)を終えると、またエアフォースワンに乗り込み、そそくさと帰路につく。その繰り返しだ。
保守系のフォックス・ニュースやワシントン・エグザミナーを除けば、主要メディアはほとんど報道していない。
再び感染者が増えている中で、屋外なら人が密集しても新型コロナウイルスには感染しないだろうという大統領の「哲学」からなのだろうが、受けれ先の地元は迷惑顔だ。
なぜトランプ大統領はそれほど焦っているのか。