トランプ大統領の「負け犬」発言を暴露したとされるケリー元大統領首席補佐官(右)

ジ・アトランティックの手榴弾炸裂

 米大統領補による第1回公開討論会が3週間後に迫った。

 ドナルド・トランプ共和党候補とジョー・バイデン民主党候補にとっては、まさに「関ケ原の戦い」になりそうな様相になってきた。

 ここで勝つか負けるかで、大統領選の流れが決まる可能性すら出てきた。

 その寸前まで「外野席」から両者に向けて手投げ弾が何発も投げつけられるのは必至だ。いや、すでに手投げ弾は投げつけられている。

「外野席」とは米メディアだ。

 米メディアは、一応不偏不党の客観報道がタテマエだ。

 ところが「分裂国家・米国」では米メディアはトランプ支持か、トランプ拒否かで露骨な対立状態にある。投票日が刻一刻と迫る中で対立度は日増しに強まっている。

「11月3日の大統領選は誰を大統領に選ぶかよりもドナルド・トランプが良いか悪いかを決める『レファレンダム』(国民投票)だ」(ロサンゼルス・タイムズのマイケル・フィネガン記者)。

 トランプ氏に手投げ弾を投げつけたのは、中道穏健派の高級誌「ジ・アトランティック」*1

*1=1857年に発刊されたインテリ向け月刊誌。発行部数は47万8000部。現在はウエブサイト版で政治経済関連速報でも主要メディアとしのぎを削っている。アップル創業者、故スティーブ・ジョブスのローレン夫人が共同発行人。編集主幹はジェフリー・ゴールドバーグ氏。