「今後1年~1年半で3億5000万台が買い替えられる」
一方、米証券会社ウェドブッシュのアナリスト、ダニエル・アイブス氏は、現在世界で利用されているiPhoneの台数は9億5000万台で、そのうちの4割近い3億5000万台が、今後1年から1年半の間に買い替えられる可能性があると予測。買い替え需要の2割は中国市場によってもたらされるとみている。
コロナでいったん落ち込むもその後回復
アップルも今年初めに新型コロナウイルス感染拡大の影響を大きく受けた企業の1社。政府系のシンクタンク「中国情報通信研究院」によると、今年2月の同国におけるiPhoneの出荷台数は前年同月比61%減の49万4000台となり、過去最低水準にまで落ち込んだ。
しかし、3月にはその5倍の約250万台に回復。香港の調査会社カウンターポイント・テクノロジー・マーケットリサーチによると今年4~6月期のiPhoneの中国販売台数は740万台となり、前年同期から32%増加。競合メーカーが比較的小幅な伸びにとどまったり、大幅減を記録したりする中、アップルは躍進したという。
また、アップルの今年4~6月期の売上高は前年同期比11%増の596億8500万ドル(約6兆3200億円)、純利益は同12%増の112億5300万ドル(約1兆1900億円)で、2桁の増収増益だった(発表資料)。
こうした同社の業績に関する強気ムードが、アップルを米国初の時価総額2兆ドル超え企業に成長させた要因の1つだとCNBCは報じている。アップルの株価は3月中旬~下旬に急落したものの、その後は回復して2倍以上に上昇。年初来の上昇率は57%に達している(ヤフー・ファイナンス)。
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