カラーピーマン大作戦

鹿児島県肝付町

2009.02.23(Mon)佐々木 則子

 肝付町や経済連などで構成する「プロジェクト班会」が緻密なカリキュラムを策定し、農業研究生はこれに沿ってカラーピーマン栽培を基礎から学ぶ。

 7月=各種機械の操作を習得後、堆肥散布など実技開始。8月=病害虫防除など育苗管理作業や肥料散布。9月=定植作業や防風網張り。10月=温度管理や暖房機の点検作業。緑色だったピーマンが赤や黄色に変わり始める。11月=いよいよ収穫を始め、翌年6月まで長い作業が続く。

 農業研究生に対し、地元は「集団指導体制」を取る。栽培技術をJA鹿児島きもつき東部地区園芸農産部や大隅地域振興局農林水産部、農業経営を肝付町農業委員会や同町農林水産課が担当する。さらに、近所のピーマン農家も機械の操作や作業工程を指導するなど、町ぐるみで手厚くサポートしている。

韓国やオランダが攻勢、9割輸入品

 まるでキャンディーのように、甘くて色とりどり。鹿児島県経済連は地元産カラーピーマンを「キャンピー」と名付け、商標登録した。和洋中を問わず料理に手軽に使え、ビタミンCが緑ピーマンの約2倍も含まれるため、需要は増加している。

キャンピー栽培に挑戦、第1期生

 だが、日本は需要の9割以上を韓国やオランダからの輸入に依存する。市場拡大中の「期待の星」なのに、鹿児島県内の生産農家はわずか8戸。宮崎や沖縄、高知の各県でも作られているが、まだまだ少ない。

 「鹿児島のオリジナルブランドを作ろう」。こうした考えから、3年前に経済連が肝付町と連携してキャンピー作戦を始めた。今や「1期生」が栽培したキャンピーが、関東地方の大型スーパーや生協の店内に並んでいる。漁業から転職した中傳さんは「害虫を駆除する際、農薬を浴びてしまう」と苦労を隠さない。その一方で、「鹿児島は食べ物が美味しいし、皆さん親切で子供を可愛がってくれる。来て良かった」。

 年明けから、鹿児島県経済連は4人に続く「2期生」の募集を始めた。雇用情勢が加速度的に悪化する中、「再起動」目指してキャンピー栽培に挑む青年が続々と応募するはずだ。

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