米フェイスブックは3月24日、同社サービスの利用がこの1カ月で急増したと明らかにした。
音声・ビデオ通話2倍以上、イタリアではグループ通話11倍超
多くの国でメッセージ件数が50%以上増加したという。また、新型コロナウイルスの感染者数が多い国では対話アプリの「メッセンジャー」と「ワッツアップ」の音声・ビデオ通話が2倍以上に増えた。
とりわけイタリアでは同社の各アプリの利用時間が70%増加。グループ通話の利用時間がこの1カ月で11倍超に増えたという。パンデミック(世界的流行)が続き、人々は互いの距離を保ち、接触機会を減らしている。こうした中、同社の交流・対話アプリの利用が増えているという。
しかし、それが同社の主力事業である広告の収益増につながっておらず、むしろビジネスは打撃を受けていると、分析担当のバイスプレジデントとエンジニアリング担当のバイスプレジデントはブログで報告している。
これら利用が急増しているサービスは元々、収益化に直接寄与していないからだという。
一方で、同社の広告事業は、外出禁止令などの強力な感染防止措置を取っている国で打撃を受けているという。フェイスブックは、数値などの具体的な影響の度合いについて明らかにしていないが、幹部はブログで「世界の多くの企業と同様に我々のビジネスにもマイナスの影響が及んでいる」と説明している。
ツイッターは減収、営業赤字を見込む
前日には米ツイッターも新型ウイルスの感染拡大が業績に影響を及ぼしていると報告していた。同社では2020年第1四半期(1~3月期)の1日当たりの広告閲覧利用者数が3月23日時点で1億6400万人となり、前年同期から23%増加した。