北朝鮮の世襲制度の弱点

 北朝鮮3代で、「王位」の継承は「白頭山の血筋」を引く男子が世襲することが定着した。

 世襲の弱点は血脈であろう。

 金正恩氏の子供たちは3人で第1子は男児と言われる。金正恩氏が結婚したのは2009年であり、長男は10歳以下であろう。

 この歳では後継は困難であろう。金正恩氏が何らかの原因で死ねば、その後継の様子は、豊臣秀吉と秀頼の関係(年齢差)に似ていて、北朝鮮の独裁体制は極めて不安定で危ういものになるだろう。

 筆者は、そのような事情から、「金正恩氏は重用している妹の金与正氏に過渡的な中継ぎの『女帝』にしようとしているのではないか」という仮説を立てた。

 兄の金正哲氏や伯父の金平一氏などよりも信頼できる。加えて、与正氏は結婚しておらず、子供もいない(これには異論もあるようだが、「与正氏の結婚と子供の有無」を示す信頼性の高い情報は見当たらない)。

 いずれにせよ、現在の北朝鮮の独裁体制を存続させるうえで、金正恩氏の「生命を維持・保全すること」は、死活的に重要な問題なのである。

斬首作戦やドローンより怖いウイルス

 上述のように、金正恩氏の命を守るためのセキュリティ体制は万全のように見える。

 軍によるクーデターや人民の暴動はもとより、米韓軍の斬首作戦やドローン攻撃に対しても金正恩氏は対処できる。

 金正恩氏が、地下100メートル以上の岩盤の中に建設された防空壕に潜り込めば 、米空軍の核弾頭型バンカーバスター(地中貫通爆弾)でさえも通用しない可能性がある。

 しかし、新型コロナウィルスにだけは万全とは言えない。なぜか。