米アマゾン・ドット・コムが、レジなしの食品スーパーをワシントン州シアトルに出店すると米CNBCや米ウォールストリート・ジャーナルなどの米メディアが報じている。
近隣住民の夕食需要を狙うスーパー
店名は「アマゾン・ゴー・グローサリー(Amazon Go Grocery)」。オープン日は現地時間の2月25日。すでに米国で25店舗を展開している直営のコンビニエンスストア「Amazon Go」と同様に、顧客はAmazon Goのアプリで表示したQRコードを入り口ゲートでかざして入店する。あとは買いたい物を棚から取って自分のバッグに入れて店を出るだけ。
取扱商品は約5000種。野菜や肉、魚介類、乳製品、パン、菓子、ミールキットといった食品のほか、ワインやビールなどの酒類やペーパータオルなどの日用品も用意する。
Amazon Goはオフィス街の多忙なビジネスパーソンの朝・昼食需要を狙っているが、新店舗は近隣住民の夕食需要の取り込みを狙っているとCNBCは伝えている。
Amazon Goの1号店の面積は約170平方メートル。これに対しAmazon Go Groceryは約1000平方メートルと、約6倍。ウォールストリート・ジャーナルによると、これは米国の一般的なスーパーの3700平方メートルと比較して小さいが、都会のスーパーとしては一般的な広さだという。
技術をアップグレード
同社が、Amazon Goの1号店をワシントン州シアトルの本社屋1階でオープンしたのは2016年12月。当初は客を社員に限定して試験営業を行い、2017年3月末に一般公開する予定だった。しかし、この実験段階で不具合が見つかった。一度に20人以上の客が店に入ると、客の動きを追えなくなり、棚の所定の場所から動かされた商品の追跡も困難になった。