特にこれから値上がりしそうなのは、ニンニクだ。ロシアで売られているニンニクの8割は中国産である。

 これを契機に、中国に依存する食卓を見直そうという声も上がっているが、それには温室栽培の拡大以外に、野菜を保管する倉庫の老朽化問題も解決しなければいけないため、一朝一夕にはいきそうもない。

 ロシアの観光産業はつい先日まで中国人の団体旅行者のおかげで非常に賑わっていたが、今では彼らを全く見かけなくなった。

 ビザなし観光ツアーができなくなったからである。

 モスクワの大型ホテルの中には常に宿泊客の7割ほどがツアーの中国人というところもあった。

 ロシアの厳しい対応は、自国に痛みをもたらした。

 ロシアでは中国人観光客しか使わないモバイル決済「Alipay」を使った支払額が、2月の第1週で、前年の同時期に比べて73パーセントも激減した。

 サンクトペテルブルクの観光名所、エルミタージュ美術館は、2月4日から外国人用チケットの値上げに踏み切った。

 美術館側は値上げの理由を明示していないが、値上げの数日前、同美術館のピオトロフスキー館長が「中国人観光客の減少による収入減を非常に懸念する」とインタビューで答えていた。