東京五輪の選手村から約15分の場所に位置する日本のホテルを借り切って、韓国選手たちの臨時食堂を設営。国内にある国家代表選手村の専属シェフを日本へ派遣し、韓国から空輸された食材を使った料理を振る舞うというのである。

「復興五輪」の足を引っ張る韓国

 いくら何でも、これはやり過ぎだろう。

 確かに東日本大震災から9年近い歳月が経過しているとはいえ、未だに世界の23の国や地域が福島県など日本産の食品に対して輸入規制を敷いている。同様に韓国も日本側の反発をWTO(世界貿易機関)の裁決によって退けたことを後ろ盾にし、福島など8つの県の水産物の輸入禁止を今も継続中だ。

 しかしながら、輸入規制を敷いている国や地域の中で、ここまで露骨な〝自衛策〟を貫こうとしているのは言うまでもなく韓国だけだ。

 こうした背景に怒りを募らせ、開催国・日本のJOC(日本オリンピック協会)や関係各方面の中からは「そこまで言うならば、韓国は参加するな」と東京五輪出場にNOを突き付ける過激な主張まで飛び出している。JOCの関係者も「これはあくまでも個人的な意見」と前置きしながらも、顔をしかめて次のように本音をさらけ出した。

「日本は東京五輪を東日本大震災からの『復興五輪』として全世界にアピールしようとしている。東京五輪に参加する国や地域の代表選手たちも、その趣旨に賛同してくれているのです。

 もちろん東京五輪でも五輪選手村のダイニングで用いられる食材には、100項目以上の厳しい審査基準のクリアを義務付けられた安全品質の認証食材『GAP(農業生産工程管理)』しか認められません。だからこそ五輪村で調理に使われる日本産の食材も、すべてGAPの認証を得られたものになる。

 現時点では決定していないとはいえ、今も風評被害に苦しむ福島県産のGAP認証食材も当然、東京五輪では選手村のダイニングに並ぶ可能性も十分にあります。そういう意味でも各国のアスリートたちを通じて日本の食材が美味しく、そして安全であることを知ってもらう絶好の機会なのです。

 ところが韓国だけは異を唱え、この流れに水を差そうとしている。こんなワガママを容認してしまったら、他の国も追随するのではないかという心配もあります。どこまで日本の足を引っ張るつもりなのでしょうか。正直に言えば、こんな身勝手な振舞いを許すぐらいなら参加を辞退してほしいです」

 東京五輪における韓国側の「身勝手」な方針に怒りを爆発させているのは何も日本だけではない。実は当の韓国代表候補選手たちも政府からの一方的な押し付けに対し、大きな不満を募らせているという。