インディアナ州にあるハノーバー・カレッジを卒業後、インディアナ大学法科大学院に進み、弁護士資格を取った。ジョン・F・ケネディ第35代大統領や公民権運動のマーチン・ルーサー・キング師を信奉。

 その後、共和党に入党し、1988年の大統領選挙にはロナルド・レーガン大統領候補(第40代大統領)のキャンペーンに加わった。

 1988年、90年と下院選に立候補するが落選。2000年に再出馬してやっと当選し、下院議員を5期務める。

 2012年には州知事選に出て当選、2016年は再選を目指していたものの、地元メディアの予想では再選は困難視されていた。

 そんな最中、トランプ氏がペンス氏を副大統領候補に指名したのだ。

 理由はただ一つ、ペンス氏を支持する宗教保守のエバンジェリカルズの票田が欲しかったからだ。

 あくまでも知事を続けるか、それとも副大統領か。ペンス氏にとって思案のしどころだった。ロビアンコ氏はこう指摘している。

「ペンス氏が副大統領候補を受け入れたのは、政権内に入り込んでエバンジェリカルズの主義主張を政策に反映させろ、という宗教保守団体からの強い要望があったからだ」

外交に疎いペンス氏がなぜか反中演説

 ペンス副大統領と言えば、昨年、今年と世界が注目した対中演説が有名だ。

 昨年は「中国は21世紀の経済の『管制高地』*2(Commading Heights)を勝ち取ろうしている」と挑発的な内容で中国を驚かせた。

*2=軍事用語で「戦場を支配できる最重要な要塞となる高地」のこと。ペンス氏は中国は世界制覇のために官民挙げて米国の先端技術をはじめとする知的財産を盗み出そうとしているとクレームをつけたのだ。

 どだい、外交には疎い、まして中国についてはそれほど確たる政治スタンスのないペンス氏がなぜ、対中担当のスポークスマンになったのか。

 昨年、ワシントンの外交専門家たちは議論したという。