記者会見は時間無制限で行われ、曺氏も誠実そうに答弁していい印象を与えた感もある。文政権支持者からは評価されているようである。しかし如何に誠実そうに答弁しても、中身のない答弁は虚しい。朝鮮日報によれば、曺氏は記者会見で50回も「知らない」と述べ、答えをはぐらかしている。これだけ答えをはぐらかせば、一つでもウソがばれると全てがウソのように疑われることになる。6日の人事聴聞会は、まさにそれが現実のものとなったと言えよう。

政権、与党一丸となって曺氏を弁護

 曺氏は、壇国大学の医学論文で当時高校生であった曺氏の娘が第一著者になったことと関連しても、「うちの娘は英語ができるので、論文整理に寄与したようだ」と述べている。この説明そのものが常識的には考えられない内容だが、野党議員は高校時代の英語の成績を取り寄せ、3年間で一度も良い成績を収めたことがないとまで暴露した。それでも与党の院内代表はTOEICで990点をとったと言い張り、曺氏を弁護した。

 東洋大学の一件でも、同大学総長の証人要請は与党が合意せず見送られた。さらに、聴聞会でも与党は最近の検察の動きを批判するなどけん制している。こうした動きをみると与党側は、大統領による曺氏の法相任命を強く後押ししている。聴聞会では結局報告書の採択はできず、大統領の判断に任されることとなった。

 東南アジア歴訪から帰国した文在寅大統領は、曺氏を任命する方針に変わりがない、と述べている。曺氏も法相に任命してもらうことにためらいはないようだ。しかし、事態がここまで進んでもなおそれは本当に可能なのだろうか。