記者:言論弾圧というのはどういったものだと考えますか?
曺國:政府を批判する記者に不利益を与えることです。
記者:民情首席時代、報道が出る直前にマスコミに電話をかけ、なぜこのような取材をするのかと圧力をかけたことがありますか?
曺國:知り合いの方と通話したことはあり、誤報に対し抗議したことはあります。
記者:民情首席がそのような電話をかけることは言論弾圧ではないですか?
曺國:そうではありません。明白な誤報のような場合訂正するようにしただけです。
記者:言論仲裁委員会を経ずに(記者に直接)電話したのはよくないのではないですか?
曺國:私だけではなく、皆、そうします。
記者:私が知るところではある記者に電話をかけ『お前の上司を私は知っている』と言ったとか、これは言論弾圧だと思いませんか?
曺國:そんな発言はしたことがありません。
記者:ありませんか?
曺國:はい。
記者:ありがとうございました。

 この週刊誌記者の質問が指す出来事は、実は韓国の3大日刊紙のうちの1つ中央日報の記者が既にコラムに載せている内容だ。

 中央日報は8月28日『私はあなたの上司と親しい』というタイトルの記事で政府の高位職に就いていたA氏と記者との出来事を紹介した。「事実を歪曲した」と腹を立てたA氏と彼のクレームに屈服しない記者との舌戦は延々と続いた。するとA氏は突然、記者の上司の名前をあげて、「私と個人的に親しい」と言ったというのだ。彼の上司は現在の政権に近い人であり、記者の人事権を持っている人だった。

民情首席秘書官による記者への直接の電話を単なる「抗議」と呼んでよいのか

 記事では「A氏」と名前を伏せられていたが、「彼の名前の前にはいつも既得権の象徴である『江南』という装飾語がつく」(韓国のマスコミは皮肉を込めて曺氏を「江南左派」表現している。高級住宅地の代名詞「江南」に住む左派という意味から転用)、「大学の新聞を通じて20代と疎通をとっていた進歩的学者」、「50代既得権権力者」というヒントをみればそのA氏が曺國氏だということは誰にでも簡単に推測することができる。中央日報が紹介した出来事がいつ頃の話なのかは不明だが、2日の記者会見でのやりとり質問をみると、曺氏が青瓦台民情首席秘書官の座についていた時期の出来事だろう。