仏ノートルダムで改修作業員が喫煙認める、火災との関連性は否定

フランス・パリのノートルダム大聖堂の周囲に組まれた足場(2019年4月17日撮影、資料写真)。(c)Thomas SAMSON / AFP〔AFPBB News

 先週のノートルダム大聖堂火災、続稿の方はあまり読まれないだろうと思いつつ入稿したのですが、意外にも非常に多くの方に読まれ驚いています。ご質問などもいろいろいただきました。

 これから5月の10連休、また新元号下最初の「子供の日」に向けて、親子で読めるものを・・・などと思っていたところ、週末に物理時代の恩師、小林俊一先生の叙勲をお祝いする会があり、小林先生から開口一番「ノートルダム話、読んどるよ」といただいて、大変恐縮してしまいました。

 小林先生は凄まじく鋭い方です。高校の演劇部の後輩、上岡龍太郎氏が小林先生の話風に影響を受けて芸人になった、というウソのような本当の伝説も伝わっています。

 その恩師に読まれているというので、どっと冷や汗をかく羽目となりました。

 そこで物理時代の恩師にもお読みいただく覚悟をもって、「ノートルダム話」の後続編、音楽側とサイエンス側と2つの観点で、ノートルダム大聖堂に響く「こだま=エコー」の話題をお届けしたいと思います。

 今回は音楽側、「かえるのうた」の故郷としてのノートルダム大聖堂の横顔をご紹介しましょう。

かえるのうたが きこえてくるよ

 まず最初に「輪唱」をおさらいしておきたいと思います。「かえるのうた」ご存知でしょうか?

 最近は、私たち昭和の遺物、20世紀の遺物が前提とする常識が、若い人にとんと通じないので、安全を見て記しておきます。

 原曲はドイツの童謡「Froschgesang(かえるのうた、そのものですが)」で、岡本敏明氏の訳詞として各種のバージョンがあるようですが、私が慣れ親しんだものを記しますと

かえるのうたが きこえてくるよ
グヮグヮグヮグヮ ゲロゲロゲロゲロ グヮグヮグヮ

 といったテクスト、この「グヮ」が「クヮ」だったり「ゲロゲロ」が「ケロケロ」とか「ケケケケ」とか、いろいろあるようですが、要するにカエルが鳴くわけですね。

 これを

 と一節ごとにずれて、追いかけるように歌う「多声楽」ポリフォニーを輪唱(round, troll,)と呼んでいます。

(* 配信先のサイトでこの記事をお読みの方はこちらで本記事の図表[楽譜]をご覧いただけます。
http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/56226)