気象庁は3月13日午後、東北地方太平洋沖地震の規模をそれまでのマグニチュード8.8から9.0に修正した。マグニチュード9.0以上の地震は世界的にも希な大地震で、これまでに4回しか報告されていない。
今回の大地震はマグニチュード9.0に
1960年に南米のチリ沿岸で発生したチリ地震がマグニチュード9.5とされこれまでの最高。
マグニチュードは1上がると地震のエネルギーは約32倍、2上がると約1000倍になる。
チリ地震の時は1600人以上が犠牲となったと言われる。太平洋をはるばる越えて日本にも津波が押し寄せ、142人の犠牲者が出た。
記憶に新しいところでは、7年前のスマトラ沖の大地震。
この時のマグニチュードは9.1とされ、インドネシアやタイのプーケット島などインド洋に面する地域で津波による大きな被害が出て、20万人以上が犠牲になった。
今回の東北地方太平洋沖地震は、人類の歴史にとって記録的な地震だったわけで、予期せぬ地震に見舞われ被災された方々には心からお見舞いを申し上げたい。
また、救助を待ちわびている方々には、1秒でも早く救助の手が差し伸べられるようお願いしたい。
こうした大規模な災害が起きた時、被害を最小限に食い止められるよう、日頃から防災対策に官民を挙げて取り組んでいかなければならない。
また、被災者を一刻も早く救出できるような対策も不可欠だ。その際、自衛隊は極めて重要で頼りになる存在である。今回も被災民の救助に全力で当たってくれている。
しかし、自衛隊による災害救助体制は果たして十分なのか。菅直人首相が2万人から5万人、そして10万人の自衛隊員を逐次投入した経緯は別として、災害救助という観点から自衛隊の存在を再点検してみたい。