(英エコノミスト誌 2011年3月5日号)
元チャンピオン企業がプライドを捨て、海外のライバル企業と提携している。
日本の電機メーカーはかつて国力の縮図であり、20世紀後半の消費者向け技術を規定した。ソニーはトランジスタラジオとウォークマンを開発した。ノート型パソコンの大量生産を最初に始めたのは東芝だ。1915年に考案したシャープペンシルから社名を取ったシャープは、他社に先駆け太陽電池や液晶ディスプレーを開発した。
これらの企業は、国内で効率的な業務を運営し、そこから西側諸国に大量に製品を出荷することで富を築いてきた。
変化に乗り遅れた日本勢
しかし、世界が変わり、日本のハイテク企業は後れを取った。各社はあまりにも長い間、コストの高い日本で付加価値の低い生産活動を維持し過ぎた。国内の顧客を満足させようと、海外の顧客には意味のない高性能を追い続けた。新興国市場への参入も遅かった。
NECと日立製作所の過去10年間の総資産利益率は2%前後だ。日本は昨年、テレビとステレオの純輸入国に転じるという驚くべき逆転も経験している(もっとも、梱包にはしばしば日本のブランド名が刻まれている)。
ここ数カ月間、電機メーカー各社は業務を外部委託したり、業績の悪い部門を売却したりして事業の見直しを始めた。その中で、かつてなら自分たちより劣ると見なしただろうアジアのライバル企業と提携している。
米IBMがパソコン事業をレノボに売却したのは2005年。NECは6年遅れてレノボと手を組み、パソコン事業から一部撤退することになった〔AFPBB News〕
最も大きな変化が起きているのは、業績不振が最も著しいNECだ。同社は2月25日、液晶パネル子会社の株式の70%を中国航空技術国際(AVIC)グループに売却することで合意した。
その数週間前には中国のパソコンメーカー大手レノボと合弁会社を立ち上げ、パソコン事業から一部撤退している。
レノボとの提携は、これまでの失敗を暗に認めるものだ。日本で20%の市場シェアを誇るパソコン国内最大手のNECも、世界市場のシェアは1%に満たないのだ。
今回の提携はIBMがレノボにパソコン事業を売却してから6年後のこと。これだけの遅れは、NECがより多くの損失を抱え込み、その分、事業価値が下がったことを意味している。
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