産学が連携して学生の将来を考える

 企業、大学とも課題や矛盾を抱えている中で、双方がこれから大きく変わっていくには何が重要なのか。

 谷出氏は「一番重要なのは、学生一人ひとりが思い通りの人生を歩める環境を整えることです」という。

 「そのことは企業も大学も分かっていることですから、その思いを共有して人材の育成や採用活動の新しい仕組みをともに話し合いながら、見直していくしかないでしょう」

 企業が大学1、2年生の優秀な学生とコンタクトを取り始めたということは、日本にもグローバル人材として有望な学生が多いと見込んでのことだろう。

 もし日本の大学が学生の意欲に応える魅力的な教育環境を用意できれば、世界で活躍するグローバル人材が続々と育つポテンシャルを秘めている。

 そうなれば日本はグローバル人材の宝庫になる。

 次回(最終回)は、P&Gジャパン「マーケッターズハイ2019」の決勝の模様を取材し、このイベントに込めた同社の真の狙いを聞く。