「私たち家族の安全を脅かしたトランプの罵詈雑言」
以下本書に書かれているミシェルさんのトランプ批判のくだりだ。
「トランプという人物は基本的には女性蔑視主義者であり、外国嫌いな偏屈者だった。私の夫に対する発言はきちがいじみており、卑劣だった」
「夫があたかも外国生まれで米国籍を持っていないというようなことを、あたかも本当であるかのように主張した。まさに謀略だった」
「(オバマ氏の)出生証明書を出せという話は馬鹿らしくて、意地の悪い主張だった。そこには隠そうとしても隠し切れない(トランプ大統領の)人種偏見と外国嫌いが潜んでいた」
「これは極めて危険なことだった。奇人や変人を意図的に挑発する危険性があった」
「万一情緒不安定な者が銃を取って(オバマ家族が住んでいる)ワシントンにやって来たらどうするのか。もしその人物が私たちの娘たちを狙ったらどうするのか」
「トランプ氏が大声でひっきりなしに繰り返す当てこすりは、私たちの家族の安全を危険な目に晒した。このことだけでも私はトランプという人物を絶対に許すことができない」
「夜中ベッドに横たわっている時、ふと今何が起こっているかという思いが広がっていく」
「現職大統領の言動や内政外交政策アジェンダがどれほど多くの米国民を不安にさせ、恐れさせているか、しかも大統領自身がその原因になっていることを知るにつけ、悲しく、息苦しくなっていく」
「(2005年にトランプ氏がテレビ番組の担当者に過激なセクハラ発言*1をしていたことがビデオで発覚したことについて)私は憤りで体の震えが止まらなかった」
「こうした発言をしたトランプ氏もトランプ氏だが、大手エンターテインメント企業が見て見ないふりをしていたことに対する憤りだった」
「こんな女性に対する蔑視発言が現代社会でまかり通り、なおかつドナルド・トランプ氏のような人間が騎士気取りで振舞わっている現実に対しての憤りだった」
*1=トランプ氏が2005年、NBCテレビの番組『Access Hollywood』の撮影現場に着き、専用バスから降りてきた際に番組関係者の男性と交わしていた会話と映像が2016年大統領選の最中にリーク。その中でトランプ氏が「著名人なら女は何でも言うことを聞く。狙った女の下腹部を触ってやればいいんだ」などと言っていた。共和党幹部の中にはこの発言を受けてトランプ候補の支持を降りる人も出た。
(https://en.wikipedia.org/wiki/Donald_Trump_Access_Hollywood_tape)