「黒人としてファーストレディをどう演じればいいのか」
タイトルは「Becoming」(ふさわしく)。
これまでの半生を振り返えり、女性として妻として母として、そして何よりも史上初の黒人ファーストレディとして、いかに「ふわしい存在」になろうと努力してきたか、その記憶と思い出が知的にエレガントに描かれている。
最高の学歴を誇るわけでもなく、低学歴な人たちを見下すわけでもなく、しかも夫であるバラク氏をたて、尊敬する姿勢が行間ににじみ出ている。
最高学府を出て弁護士となり、政治家になった女性たちに見られがちな傲慢さはひとかけらもないはない。
ミシェルさんが人種や国籍を超えて「今最も尊敬される女性」であることが分かるような気がする。
しかもファーストレディ当時は、その知的なファッションで全米女性(特定の黒人嫌いな白人女性を除くすべての女性)の憧れの的でもあった。
ホワイトハウスを去って2年経った今でもミシェルさんの人気度は79%と夫バラク氏(65%)よりも高い。
ファーストレディ当時から政策や外交には口を出さず、意見を述べるのは女性問題や教育、食育に限定していたことも人気度と無関係ではなかった。
(https://abcnews.go.com/Politics/story?id=7416915&page=1)
ホワイトハウスを去った後、ミシェルさんが注目を集めたのは、2016年秋の民主党全国党大会での演説だった。
予備選を勝ち抜き、民主党大統領候補として正式に党大会で指名されるヒラリー・クリントン前国務長官を応援する演説で、ミシェルさんはトランプ共和党大統領候補に強烈なパンチを浴びせる一言を放った。