煮ても、揚げても、焼いても美味なのがカボチャである(写真はイメージ)

(筆坂 秀世:元参議院議員、政治評論家)

 今年(2018年)もハロウィンという名の、馬鹿騒ぎ、暴動が渋谷で繰り広げられた。サッカーのワールドカップがらみでも、毎度のように渋谷に群衆が集まり、大暴れをするのが常態化している。

 もはやDJポリスでは制御は不可能である。DJポリスが最初に注目を集めたのは、2013年6月4日、サッカー日本代表がワールドカップ(W杯)出場を決めた時だった。W杯出場に歓喜するサッカーファンが渋谷駅前に殺到し、駅前のスクランブル交差点は騒然となった。この群衆に向かって、スクランブル交差点の指揮車の上でマイクを握った警察官が、「こんな良き日に怒りたくはありません。私たちはチームメートです。どうか皆さん、チームメートの言うことを聞いてください」「皆さんは12番目の選手。日本代表のようなチームワークでゆっくり進んでください。けがをしては、W杯出場も後味の悪いものになってしまいます」などとユーモアを交えて呼びかけたことが評判になった。だがその後もサッカーW杯の度に、馬鹿騒ぎが繰り広げられている。

 どうして、何かあるごとに渋谷で馬鹿騒動が起こるのかと思っていた矢先に、昨日の日曜日(11月4日)には、渋谷モディ前に陸上トラックが設営され、義足アスリートたちによる「渋谷シティゲーム~世界最速への挑戦~」(主催は渋谷芸術祭実行委員会)が開催された。多くの観衆が駆けつけ、大いに盛り上がっていたようだ。パラアスリートの挑戦は応援したいと思うが、こういうイベントをわざわざ渋谷で公道を使ってまでやる必要があるのか。マスコミや自治体は一方でハロウィン暴動を批判しながら、他方では街での狂騒を煽っているように思えてならない。

ハロウィンで思い出すのは・・・

 ハロウィンという言葉を聞いて真っ先に想起するのは、1992年10月、米国ルイジアナ州の町で日本人留学生が射殺された事件である。

 交換留学によって留学していた愛知県の高校2年生が、ホームステイ先の少年と仮装してハロウィンパーティーに出かけたのだが、訪問先の家を間違ったために射殺されてしまったという事件だ。