日本にはその優れた技術を有する企業も既に存在していることは、筆者拙論「陸上自衛隊を恐れる中国軍、最も頼りにする米軍」において言及したところである。

http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/53880、2018.8.23掲載)

 この電源があると、平時でも大災害時のブラックアウトは解消するし、電気自動車は1分以内で充電でき、200キロ以上走行することが可能になる。

 その他、民生に計り知れないエネルギー革命を起こす可能性があるのに、民間企業は従来の電池から脱却する勇気がなくビジネスチャンスを逃している。

 この間、中国はこの技術を含めて買収しようと暗躍したが、まず真っ先に米国がこれを手に入れた。

 日米同盟のために日本政府が米国に技術などを提供することを認めたからだ。しかし、外国企業もすべてを買収していないことは不幸中の幸いだ。

 間違いなくこの2~3年で外国企業の中でも米国はレールガン、マイクロ波兵器(HPMW、すべての電子機器を破壊することが可能)、さらには次元を超えた現代のリバイアサン(海獣)ともいえる潜水艦などを生産するかもしれない。

 レーザ兵器も格段に進歩するだろう。米国は喜々として走り始めたのである。

 一方、ロシアは自前の電源で車載型マイクロ波兵器(車載HPMW)と車載型電波妨害兵器(車載EW)を装備化し、ウクライナでの戦闘やシリアで実績を積んでいる。

 ロシアもHPMWの強化には壁があるはずだが、この2つの組み合わせは理想的だ。