「何かあれば離婚OK」自信を深めた妻たち
さて、結婚という家族形成の“入り口”に続いて、家族の終わり方=“出口”についても見ていきたいと思います。命あるもの必ずいつかは死を迎えるわけですが、家族調査では亡くなった家族の在り方についてもこんな項目を聴取しています。
●家族は先祖代々の墓に入る方がよいと思う
夫:1988年60.4%→2018年41.4%(過去最低)
妻:1988年53.9%→2018年28.6%(過去最低)
●妻は夫の家の墓に入る方がよいと思う
夫:1988年71.2%→2018年50.3%(過去最低)
妻:1988年58.0%→2018年33.7%(過去最低)
前述の「代々家系をつないでいく務めとしての結婚」という価値観とも関連するかたちで、「家族ならば代々続く家の墓に入るべき」という葬儀観、とりわけ父系・男系優位の考え方(妻が夫の家に嫁ぎ、夫の家の墓に入る)は、伝統的に根強いものがありました。上記項目の1988年のスコアを見ると、そのような考え方が夫・妻ともに過半数を占めているのですが、2018年では半数ないしそれ以下にまで減少しています。
さらに、家族の終わり方のもうひとつの方法=離婚についての考え方を見てみます。
●夫婦はどんなことがあっても離婚しない方がよいと思う
夫:1988年68.4%→2018年55.1%(過去最低)
妻:1988年59.7%→2018年24.4%(過去最低)