長男である鄭義宣(チョン・ウィソン=1970年生)副会長は、現代自動車から8億3900万ウォンの報酬を得た。
過去数年、「不動の報酬トップ」だった権五鉉会長は、51億7100万ウォン、サムスン電子では、半導体統括社長が13億5300万ウォン、家電統括社長が10億ウォン、スマートフォン統括社長が11億ウォンだった。
サムスン電子が上半期に過去最大の30兆ウォン、3兆円以上という営業利益をたたき出したのからみれば、専門経営者3人の報酬が半年間で1億円というのは、「破格」とはいえない水準かもしれない。
サムスン李在鎔副会長の報酬は「ゼロ」
サムスンで注目を集めたのは、李在鎔(イ・ジェヨン=1968年生)副会長の報酬が「ゼロ」だったことだ。
李在鎔副会長は、朴槿恵(パク・クネ=1952年生)前大統領と長年の知人である崔順実(チェ・スンシル=1956年生)氏に絡んだスキャンダルで賄賂罪に問われ、2017年2月から1年間、拘置所生活を送った。
有罪になって以来、「報酬ゼロ」が続いている。
以前は、有罪になろうが収監されようが高額報酬を得るオーナーが多かったが、社会的な批判が強まり、返上を決めたようだ。
これと同じ例が、ロッテグループの辛東彬(シン・トンビン、重光昭夫=1955年生)会長だ。2018年上半期の報酬額はグループ7社から合わせて20億8300万ウォンだった。
辛東彬会長は2017年に、152億3000万ウォンと巨額報酬を得ていたが、李在鎔副会長と同じく、朴槿恵前大統領がらみのスキャンダルで実刑判決を受けて以来、2018年3月以降は報酬を受け取っていない。