2018年7月9日午後、インド北部のウッタルブランデシュ州にあるサムスン電子のスマートフォン工場前。李在鎔(イ・ジェヨン=1968年生)副会長は、予定時間を過ぎてもなかなか到着しないVIP訪問客をひたすら待っていた。
車両の群れが到着した瞬間、あまりの緊張と喜びに、つい取ってしまった行動が韓国内で話題になっている。
この日、サムスン電子の工場では新工場棟の開所式が開かれた。まず到着したのはインドのモディ首相(1950年生)だった。
李在鎔副会長は、車両に近寄り、軽く会釈して挨拶をした。インドの首相がわざわざ開所式に来るということは大変な名誉のはずだが、副会長の表情はどことなくぎこちない。表情が硬く、嬉しい様子も見えない。
インド首相もびっくり?
そのすぐ後のことだ。別の車両が到着すると、モディ首相を差し置いて、さっと近づく。降りてきたのは文在寅(ムン・ジェイン=1953年生)大統領だ。
すると、李在鎔副会長は、何と90度腰を折って何度も挨拶をする。モディ首相への挨拶とは全く異なる対応だ。
そのすぐ隣でこの様子を見ていたモディ首相も、あまりの変わりように、びっくりしたはずだ。
「よほど嬉しかったのか。よほど緊張したのか。でも、あれほどぺこぺこした挨拶をするとは。モディ首相への挨拶とあまりに対照的で、どういう印象を与えたのか心配だ」
韓国紙デスクはこう話す。
韓国ネットでは「サムスン副会長の90度の挨拶 モディ首相の反応は」という動画や記事が9日以降相次いだ。