2018年6月29日、韓国のLGグループの持ち株会社にあたる「LG」は臨時株主総会と理事会(取締役会に相当)を開き、40歳の具光謨(ク・グァンモ=1978年生)LG電子常務を会長に選出した。
具光謨氏は、LGグループの4代目総帥になった。
韓国ではここ数年、財閥トップの代替わりが続いている。急速に若返りが進んでいるが、実績や経験が不足した世襲への疑問の声も強まっている。
LGグループでは、3代目会長だった具本茂(ク・ボンム=1945年生)氏が5月に死去した。実弟の副会長が昨年から事実上の「会長代行」役を務めていたが、「長男継承」のこれまでのルール通り、具光謨氏を会長に就任させた。
「長男継承」ルール守るため養子に
具光謨氏は、先代の具本俊氏のもう1人の実弟の長男だった。具本茂氏に息子がいないことから後継者になるために2004年に養子入りしていた。
具光謨会長は、ソウルの高校を卒業後、米ロチェスター工科大を卒業後、2006年にLG電子に入社した。
その後、家電担当などを経て2015年持ち株会社の常務に昇格してシナジー事業を担当した。グループ企業間の協力、事業開発などを手がけ、経営トップとしての勉強をした。
ところが、これが経歴のすべてだ。
会長就任後、韓国メディアには、具光謨氏についてのたくさん記事が出た。ところが、どれを読んでも、この程度の話しか出てこない。
「具光謨会長を知っている記者はほとんどいない。どんな人なのか、全く分からない」(韓国紙デスク)という声は多い。