「Karoshi(過労死)」という言葉が英語になり、米国だけでなく諸外国でも日本の不条理な労働環境が報じられている。

 しかし雇用されている者が会社側と協議して労働環境を大きく改善させたというニュースはほとんど聞かない。

 変えなくてはいけないことは皆が理解するが、日大アメフト部の反則問題の底流にある圧政的な上司への無力感は、少なからず日本企業の中にもある。

 上司からの圧力が過大で、要求が本人の許容力を超える場合、却下できる正当性を持てる労働環境が必要になる。

 だが今の日本では、高プロというシステム導入により、以前よりも苦しい境遇に陥る人が増えることになるだろう。

 問題が発生してから「変えます」では遅いのだ。