韓国の上場企業はほとんどが12月期決算で株主総会も終わり、様々な財務データが公開されている。
中でも、メディアや産業界の関心が高いのが、「年俸」だ。韓国の財閥や大企業の年俸は高いのか、安いのか?
韓国メディアは2018年4月3日、一斉に上場企業などの高額年俸者について報じた。登記役員の場合、年俸が5億ウォン(1円=10ウォン)を超えると公表する義務があり、これをもとにリストを作成したのだ。
オーナーよりも高い年俸を稼ぐ男
韓国で最も高額年俸を得たのは、サムスン電子のCEOだった権五鉉(クォン・オヒョン=1952年生)氏で243億8100万ウォンだった。日本円換算でざっと24億円だ。
権五鉉氏はサムスン電子の半導体部門で技術者として頭角を現し、半導体事業部門社長をへて2017年10月末までCEOを務めた。
現在は、サムスン電子の「理事会(取締役会に相当)議長」と「総合技術院会長」を兼務している。3月23日の株主総会でも議長役を務めた。
権五鉉氏の年俸の内訳をみると、サムスン電子の「業績連動」の仕組みが分かる。
給与は18億4000ウォンだから突出して高いわけではない。目標インセンティブが77億1900万ウォン、特別賞与が148億ウォンとなっている。
事業収益が増加したことで給与の13倍もの年収を得たことになる。
サムスン電子はここ数年、絶好調が続く半導体事業に支えられて最高益を更新している。営業利益も2016年29兆2400億ウォン、2017年53兆6450億ウォンを記録した。この分、ボーナスが跳ね上がったのだ。