2018年2月25日、平昌(ピョンチャン)冬季五輪が閉幕した。当初はいまひとつ盛り上がりにかけるのではという懸念もあったが、韓国内でも関心が急速に高まり、大会は成功だったという声が韓国内でも多い。
五輪終了とともに、韓国内では、現政権が進める「積幣清算」作業が本格化することが必至だ。
平昌冬季五輪で韓国は、金メダル5、銀メダル8、銅メダル8の17個のメダルを獲得した。ショートトラックだけではなく、スピードスケート、スノーボード、ボブスレー、カーリングなど幅広い種目でメダルを獲得し、後半になるほど国民の関心が高まった。
閉幕式の日、検察に呼ばれた李明博氏の長男
ドナルド・トランプ米大統領の長女であるイバンカ大統領補佐官や北朝鮮の金英哲(キム・ヨンチョル)朝鮮労働党副委員長なども観覧した閉幕式にメディアの関心が集中した25日、ソウル中央地検は、李明博(イ・ミョンパク=1941年生)元大統領の長男を「参考人」として呼び、16時間にわたって調査した。
検察は李明博元大統領に対する捜査を着々と進めている。すでに大統領在任期間中の側近が次々と召喚されている。
一時は、「平昌冬季五輪開幕前にも元大統領を召喚か」という報道もあった。ところが、李明博元大統領は「前職大統領」として、2月9日の開幕式に招待を受けて出席した。
韓国メディアは、五輪閉幕を受けて「3月初めに召喚」と一斉に報じている。
李明博元大統領に対する捜査は、国家情報院の資金の流用など多岐に及んでいるが、最近、焦点になっているのが、自動車部品メーカー、ダス(DASS)を巡る疑惑だ。
ダスは誰のものか?
自動車シートなどを生産するダスは売上高が2兆ウォン(1円=10ウォン)を超える中堅メーカーだ。1987年に「自動車部品国産化」という方針に沿って設立された。
この企業の大株主は李明博元大統領の実兄だが、これまで「実質的なオーナーは李明博元大統領で、政治活動に利用していたのではないか」という疑惑が、李明博元大統領を批判する政治家などから繰り返し出ていた。