2018年の年明け早々、サムスンについての明るいニュースが相次いだ。半導体売上高でインテルを抜いて世界一に浮上し、2017年決算では5兆円を超える空前の利益を叩き出した。
それでも、いつもは「サムスンのすごさ」を賞賛する韓国メディアからは、楽観論はあまり聞こえてこない。
「サムスン電子の強さ」はふだんなら韓国では、もっと大きなニュースになったはずだった。それなりの内容だったことは間違いないからだ。
半導体世界一に
2018年1月4日、米調査会社ガートナーは、半導体の売上高でサムスン電子が米インテルを抜いて世界トップに躍り出たと発表した。トップ交代は25年ぶりのことだった。
この5日後の1月9日、サムスン電子は、2018年決算(暫定値)を発表した。
売上高は前年比19%増の239兆6000億ウォン(1円=10ウォン)、営業利益は同83%増の53兆6000億ウォンだった。
営業利益は日本円換算でなんと5兆円を軽く超える水準。売上高営業利益比率も22.4%となった。売上高も営業利益も過去最高の規模になった。
サムスン電子の営業利益は、これまで2013年の36兆7000億ウォンが最高だった。このときは、スマートフォン「ギャラクシーS4」の年間販売台数が4500万台を記録する大ヒットになった。
その後、3年間連続して営業利益が20兆ウォン台だったが、2017年に一気に50兆ウォン超えとなった。