2018年はどんな年になるのか?
韓国でもいまの時期になると忘年会が頻繁にあり、こういう話に自然となる。2018年は、韓国の激動の時代の象徴世代である「1958年戌年(いぬどし)世代」が満60歳を迎え、大量引退に差しかかる年でもある。
韓国の大企業幹部はおおむね、世界経済は堅調だと見ている。
韓国の産業界のここ数年のけん引役は、半導体と石油化学だった。両分野とも市況に左右されやすい構造で、一部で「そろそろ好況局面が終わる」との懸念が出てはいる。
悲願の3万ドル達成なるか?
それでも、「まだしばらくは大丈夫ではないか」という楽観論が今のところは多いようだ。
一方で、北朝鮮や中東情勢など、国際情勢は非常に不透明だ。米国の金利動向によっては、為替が急変する恐れもあり、不確実性が消えているわけでもない。
「悲願の3万ドル乗せはなるか」
韓国の産業界では、2018年についてこんな声も強い。韓国といえば、2000年以降も比較的高い成長が続いているような印象だが、実は、様々な指標が伸び悩み気味だ。中でも、産業界やメディアの関心が高いのが、「1人当たり国民所得」だ。
韓国は、2006年に1人当たり国民所得が2万ドルを超えた。ところが、それ以来ずっと、2万ドル台のままで足踏みを続けている。10年以上も2万ドル時代が続いているのだ。
韓国銀行(中央銀行)は12月1日、7~9月期の国民所得統計を発表した。前期比2.4%増と、予想以上の伸びを示した。半導体分野の好調などに支えられての「サプライズ」だった。
このままのペースで行けば、2017年に「3万ドル」に相当近づき、2018年に「3万ドル超え」となるとの見通しを示した。