ブームが来るたびに「かき氷」は進化する

食感とともに見た目でも味わう夏の風物詩

2017.06.09(Fri)佐藤 成美

 近頃のかき氷は、昭和のフラッペよりもさらに多様になっている。シロップのみならず、キャラメルやナッツなどトッピングもバリエーションに富んでいる。氷も果汁を凍らせたものや、パウダー状のものなどがあり、新しい味わい方が目白押しだ。

 明治時代に盛んに作られていた天然氷製のかき氷も、再び人気が出ている。天然氷を作っているところは、国内にわずかしか残っていないので、その氷の味わいもさることながら、希少性もある。天然氷のかき氷を出す店には、連日行列が続いているという。

 台湾や韓国、ベトナムなどアジアの国々のかき氷も話題で、日本に進出しているものもある。果物やアイスクリーム、餅や豆などをたっぷりトッピングしたボリュームのあるものが多い。アジアのかき氷のルーツは、台湾統治時代に日本人が持ち込んだものらしい。それがアジアの国々に広がったという。日本のかき氷が海外で独自の形に発達し、また日本に帰ってきたのは興味深い。

 日本各地には、鹿児島県の「白熊」、沖縄県の「ぜんざい」などのご当地かき氷もある。旅先や物産展などで楽しんでみたい一品だ。

 氷の白い色にフルーツなどの様子は目にも鮮やか、見た目よく“SNS映え”するのも人気の原因だろう。人々がこれまで氷の美しさを楽しんできたのと、感覚的には共通しているのではないだろうか。

 かき氷の流行は繰り返される。素材が単純なものであるがゆえに、バリエーションがどんどん豊かになっていく。

 筆者も話題の天然氷製かき氷を試しに食べてみた。氷イチゴを注文したところ、よく知っている真っ赤なシロップのかき氷でなく、イチゴを煮詰めたシロップと練乳を添えたかき氷が、上品に現れた。その姿に「確かにかき氷は進歩している」と感じたのだった。

試食したかき氷。

 予報によると、今年の夏も猛暑となるらしい。かき氷を楽しんで、暑い夏を乗り切りたい。

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