ヤクザだと思われているかも?

 さて、話は変わるが私は強面だ。もしかしたら他の人からみたら、私はヤクザに見えるかもしれないとの可能性に、思い至った今日この頃。

 私とすれ違った誰かが、冒頭の私同様まじまじと私を観察したらと考えると、なんとなくヤクザに見られたい、見られなきゃ損だとの意識が日に日に高まってくる。私のような考えの人、案外多いのではないかしらと思っていたら、通いの薬局の主人の口から、この本の存在を知った。

ヤクザ流「戦わずして勝つ」心理戦術』(向谷匡史著、廣済堂新書)

『ヤクザ流「戦わずして勝つ」心理戦術』(向谷匡史著、廣済堂新書、800円、税別)

 なんと好都合なことに「戦わずして勝つ」である。武器を持たない牙を抜かれた私でも、百戦して危うからずではないか。喜々として読んだ本書の中に、こんな指南があったので紹介しておく。

<創作してでも、おのれの武勇伝を語るべし>

 そこでこんな話を考えてみた。

「この前、クスリが切れちまって、脂汗たらしながらブツを仕入れに行ったんだけどよぉ」

「相手のヤクザ、意志薄弱でなかなかキメられねぇんだ。そこで俺ぁビシッと言ってやった」

「オイ、コラ! そっちの解熱剤にしてくださいってよぉ」

「・・・え! 何の話かって?」

「もちろんザヤクの話じゃねぇか」

 ・・・うん、我ながらなんてシャブい(さむい)オチ。