映画「エベレスト3D」を観た。少し前に何かの映画を劇場に観に行った時、予告を目にして興味をそそられたが、予定を調整してまで積極的に・・・という行動力が私にはない。
よって、私にとってはなかなかの快挙だ。さんざん周囲に吹聴して退路を断って、興味を示してくれた人のありがたい同行の申し出を断り、1人こそこそ出かけるという手法をとった。
なぜって、人に合わせたり、流されたりすることがストレスに感じる厄介な性格なので。この行動、名づけて「俺流ルーティン」。落合と五郎丸の合わせ技だ。とても便利な言葉である。率先して使い続け、方々で信用を失っているが。
なぜエベレストは牙をむいたのか
それはさておき、重い腰を上げた頃には上映最終日になっていて、予備知識ゼロで映画館へ。
結論から言うと、これが素晴らしい映画だった。なにせタイトルに「3D」が入っている。のっけから制作サイドの自信の様子がうかがえるというものだ。他に3Dと冠しているものを、3DSと3Dプリンタぐらいしか思いつかない私の期待値の大きさ、伝わるだろうか。
予告を観たときには読み取れなかったのだが、実話をもとにしているらしい。そのことを冒頭の字幕で知る。うん、字が飛び出していて見づらい。
時は1996年、冒険をしつくして地球上に未知の場所が無くなった人類は、体の隅まで染みついてしまった資本主義をもてあまし、欲望に負ける形で素人からお金を頂戴してエベレスト登頂を請け負う。いわゆる商業登山の始まりだ。
何たる暴挙。ん、これって、現在の宇宙旅行の状況に限りなく似ていないかと思いながら観ていると、作中でホリエモンのようなお金持ちが、やはりエベレストに行きたいとゴネ始めた。