グーグル自動運転車、「よい傾向」も課題残る 試験結果公表

米カリフォルニア州シリコンバレーのグーグル本社駐車場を走る自動運転車(2015年1月8日撮影、資料写真)。(c)AFP/NOAH BERGER〔AFPBB News

 2016年2月10日、米ロイターが「グーグルの自動運転車、AI(人工知能)が法律上『運転手』に 当局が見解」という記事を配信した。

 それによると、米運輸省道路交通安全局(NHTSA)高官が、アルファベット(グーグルの親会社)に2月4日付で書簡を送った。書簡の中でNHTSAは、「伝統的な意味での運転手はグーグルの自動運転車には不要」というグーグル側の主張を認めた。同時に「自動運転車の安全装置に関する規制緩和を早期に行うことは難しく、規制緩和に向けてグーグルが技術的に証明するべき課題がある」という見解を示したという。

 筆者はこれまでシリコンバレーを含む世界各地で自動運転に関する取材を続けてきた。その経験を踏まえて、今回の報道に対する筆者の考えを述べてみたい。

ロビー活動に励むグーグル

 まず率直な感想としては、アルファベットの自動運転車を開発する企業のジョン・クラフチック(John Krafcik)CEOが、2016年1月11日に話していたことが「さらに進んだな」という印象だ。