機能性表示食品を検証! 問われる国の関与のあり方

科学的根拠にばらつき、疑義は解消されるのか?

2015.12.04(Fri)白田 茜

 生鮮食品を原料とする機能性表示食品も登場した。大塚製薬は、大麦に豊富に含まれる水溶性食物繊維「大麦β‐グルカン」の働きに着目した「大麦ごはん」の2商品を9月1日に発売している。「糖質の吸収を抑える」「コレステロールを低下させる」「おなかの調子を整える」という3つの機能を表示している。

 また、JAかごしま茶業からは「べにふうき緑茶」を原料とするティーバッグも販売されている。べにふうき緑茶に含まれる「メチル化カテキン」はハウスダストやほこりなどによる目や鼻の不快感を軽減することが報告されている。

 カゴメ株式会社からは「カゴメトマトジュース食塩入り」など4品も届けられている。トマトに含まれるリコピンには血中HDL(善玉)コレステロールを増やす働きが報告されている。

 他にも、葛の花由来のイソフラボン、コメ由来のグルコシルセラミド、甘草由来のグラブリジンなど、植物由来の物質を活用した製品が登場している。

生鮮食品、あるいは生鮮食品を加工した機能性表示食品(一部) (出典:消費者庁「機能性表示食品届出一覧」機能性表示食品に関する情報より抜粋)
拡大画像表示

 生鮮の機能性表示食品の発売も始まっている。上述したJAみっかびの「三ヶ日みかん」の出荷が11月4日、浜松市北区三ケ日町で始まった。初日は早生ミカン約260トンが静岡県内や中京などの市場に出荷されたという。

 都内の百貨店に入荷予定があるか尋ねたところ、「年が明けてからの入荷の予定。いまのところ、贈答用ではなく、バラ売りか袋詰めにして販売する方向」だという。今後の販売状況に注目したい。

売上がアップした商品も

 機能性表示食品となったことで売上が増加するケースもあった。ライオンは11月9日、「ナイスリムエッセンス ラクトフェリン」の発売後3カ月(2015年7~9月)の売上が、同年4~6月3カ月間に対し1.2倍、顧客獲得数は前年同期比2.4倍に増加したと発表した。

 2007年から同品は発売されているが、「内臓脂肪を減らすのを助け、高めのBMIの改善に役立つ」と機能性を表示することでリニューアルした。

 アサヒフードアンドヘルスケアのサプリメント「ディアナチュラ ゴールド」も売上を順調に伸ばしているという。「ディアナチュラ」シリーズでは、「ヒザ関節の動きの悩みを緩和」「中性脂肪を減らす」「眼の調子を整える」などと複数の機能性を表示する食品を発売した。「ディアナチュラ」ブランド全体の今年1月~10月売上高は、前年同期比30%増になっているという。

 また、ファンケルの目のサプリメント「えんきん」の8月の売上高は計画比で2.5倍、前年同月比では5倍だった。年間売上高30億円を見込んでいるという。

認知度は高まるも本格的な販売はこれから

 電通が20~60代の全国の男女1000人を対象に実施した「機能性表示食品に関する消費者意識調査2015」によると、消費者における機能性表示食品制度や食品の認知は79.1%と8割近くに上ったという。

この連載記事のバックナンバー
トップページへ戻る