「準グローバル人材」と「ローカル・ホワイトカラー」の違いは国際力だけです。わずかな違いですが、意図的に努力しないと得ることのできない能力です。気づくかどうかがすべてです。

世界中で若者は悩んでいる

 さて、大変なのは日本の若者だけではありません。実は、米国の若者も悩んでいるのです。

 学部を卒業するときにやりたいことがはっきりしている人は少数派です。働きながら自分探しを続けています。私のいる大学には夜間のMBAコースがあり、疲れているのに3年間MBA取得に向けて、努力している姿を見かけます。

 インターネットからあふれ出す情報過多で、社会に飛び出して行く高揚感はない。でも、迫り来る競争の中で埋没したくない、そんな葛藤を抱えてながらも、努力しています。南欧諸国に至っては、若者の仕事がない。先進国の若者は大変なのです。

 日本の若者にとって気の毒なのは、多くの日本企業が本来の姿を見失ってしまっていることです。

 優秀な管理者が会社を維持することに専念していて、創業当時は持っていたであろう会社として野心や理想が見られません。学生から見れば、夢を追ってみようと思える会社を見つけるのは、至難の業でしょう。

結局、目指すは自由度の高い人生

 組織に頼れないなか、これから、活躍して高い満足度を得られる道は、起業家など個人として成功する、もしくは組織の中で働くにしても、グローバル人材を中心にニーズの高い分野にいるかのどちらかでしょう。