焼き鳥5本以上は要注意、
「プリン体」摂取の危険水域とは?

誤解だらけのプリン体と痛風(後篇)

2015.02.20(Fri)漆原 次郎

焼鳥1日5本でプリン体摂取制限の目安超え

――痛風の発症や再発を予防するための具体的な方法について聞きます。前篇では、痛風の要因として、食生活は重要というお話でした。どのような食生活を送ることが、痛風対策になるのでしょうか?

金子希代子教授(以下、敬称略) 「高尿酸血症・痛風の治療ガイドライン」には、生活指導として、「総エネルギーの制限」が言われています。つまり、食べ過ぎないようにしてくださいということです。

 1日に摂る適正なエネルギーの目安として、「標準体重×25~30kcal」というものがあります。標準体重は「身長(メートル)の2乗×22」で求められます。例えば、身長170センチの方の標準体重は、1.7×1.7×22=63.58キログラム。これに25~30kcalをかけた「1590~1907kcal」が、適正なエネルギーの目安となります。

――総エネルギー制限とは、メタボリック症候群などの生活習慣病の対策と似ているのですね。

金子希代子氏。帝京大学薬学部医薬化学講座臨床分析学研究室教授。博士(薬学)。東京大学大学院薬学系研究科生命薬学(薬品代謝化学)修士課程修了後、帝京大学医学部第二内科学教室助手に。同学部講師を経て、2003年に帝京大学薬学部に移籍、2006年4月教授に。2012年4月より現職。専門分野は分析化学で、機器分析を用いたプリン代謝研究や、尿路結石の生成機序に関する研究をしている。日本痛風・核酸代謝学会ガイドライン改訂委員会の「高尿酸血症・痛風のガイドライン(第2版)」(2012年追補)では、改訂委員をつとめる。2008年、日本痛風・核酸代謝学会賞受賞。2009年、日本尿路結石症学会奨励賞受賞。

金子 ええ。痛風でも食事療法のメインは、適正なエネルギー摂取なのです。

 その次にあるのが、プリン体の多く含まれる食品を摂りすぎないようにするということです。

 とはいえ、プリン体含量の多い肉や魚は、栄養分として必須のタンパク質も多く含まれていますから、通常の量は食べなければなりません。そこで、プリン体含量の多い食品を“食べすぎない”という意識が大切になります。1日400ミリグラムを超えないようにします。

 特に肉類ではレバー、魚介類では白子などにプリン体が多く含まれます。レバーを中心に焼鳥を5本食べたら、400ミリグラムに達してしまうので、注意が必要です。

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