和洋中どんな料理とも相性のよい万能野菜、「もやし」の日本における歴史と現状を前後篇でたどっている。
前篇では、江戸時代、温泉地などで局所的に作られ食べられていたもやしが、近現代の戦争を機に全国に広まっていったという歴史を紹介した。
後篇では、もやしをめぐる“現状”を見ていきたい。
そもそも、もやしという食材は、どんな原料からどのように製造されているのか。食品製造工程の“清潔さ”が過度なまでに求められている昨今、どのような品質管理がなされているのか。こうしたテーマを抱きつつ、もやし・カット野菜を製造販売する旭物産(茨城県水戸市)のもやし工場を訪ねてみた。
折しも、もやしはニュースにもなっている。2014年12月、「もやし生産者、限界」などの見出しが新聞各紙に踊った。いま、もやしに何が起きているのだろうか。