今週は、東京大学の伊東乾准教授による「私がASKAを大好きだった理由と、残念な薬物使用」がトップになった。その続編である「薬物使用で優良な作品ができる、は真っ赤なウソ」も4位に入った。テレビの各チャンネルが連日、特集を組んで大々的に報道してきた事件であり、読者の関心も高くなっていたようだ。
好評だったASKAの記事
記事によると伊東さんは若い頃、ASKAこと飛鳥涼の音楽に触れて感動したという。
天才的なセンスがあるというよりも徹底した現場感覚を持ち、また歌い手である自分の❝楽器❞としての特徴や限界を知り抜いたうえで作曲されていることに、音楽家を目指していた伊東さんの心を揺り動かしたそうだ。
当時作られたASKAの音楽には、薬物使用の痕跡は全く見られないという。そういう手の込んだ作曲をするには根気が必要で、薬物でハイになった状態では決してできないことだという。
2回目の記事では、クラッシック音楽を専門とする伊東さんがASKAの楽曲を詳しく分析して見せている。それによっても薬物使用された人間の作業ではないことがよく分かるそうだ。
今回の有名人による事件、またかと思った人も多いはず。それだけ日本の社会に薬物が日常的に入り込んでいることのあかしなのだろう。
薬物売買の刑事罰を強化するなど対策が求められる。
さて、今週は3位に入った「鼻血を出した「美味しんぼ」の取り締まりは大間違い」も大変考えさせられる内容だった。
福島で医療業務にあたる内科医、越智小枝さんがジャーナリズムとは何かについて書いたものだ。
福島で鼻血を出した主人公を描いた「美味しんぼ」という漫画が大きな問題となっているが、確かに被災地の感情に配慮を欠いているものの、果たしてその漫画を吊し上げることは日本のためなのかと問う。
ジャーナリズムがある意味、いびつに発展してしまった日本という国の問題を的確にとらえているように思える。
そのほかの記事ではやはり、中国、韓国に関するものが大変よく読まれている。自衛隊機に中国の最新鋭戦闘機が急接近するなど、中国による威嚇行為が激しさを増し、いやが上にも注目しなければならなくなっているようだ。万が一の事故から衝突に発展しないことを切に願う。