今週は東京大学の伊東乾准教授の「共通点が多い偽ベートーベンとSTAP細胞研究者」がトップだった。7位にも同じ伊東さんの「共通点が多い偽ベートーベンとSTAP細胞研究者」の記事が入った。この問題に対する関心の高さが見て取れる。

原発再稼働を急ぐ経産省の大プロパガンダ

今週のランキング
順位 タイトル
1 共通点が多い偽ベートーベンとSTAP細胞研究者
2 不明マレーシア機、墜落の原因は「操縦士の自殺・異常行動」か「ゾンビプレーン化」?
3 アオザイ美人が絶滅する日
4 アメリカで叫ばれ始めた「台湾放棄論」
5 クリミア併合は返還後の北方4島併合を正当化する
6 終わりのない中国・韓国による歴史認識批判、日本はひるむことなく正々堂々と反論せよ
7 共通点が多い偽ベートーベンとSTAP細胞研究者
8 日本の政治:有望視された政治家の落ち目
9 「反米のカリスマ」プーチンの危険なチキンゲームは続く
10 オバマ訪日を前にして日米同盟に暗雲、米中関係の深化が止まらない
11 迫る消費増税、小売店の価格表示のごまかし
12 韓国大統領のドイツ訪問にかける強い思い
13 安倍首相を理解しよう、しかし焦点は「日本」に
14 日本の“積極的アタック”にとまどう米国
15 “資源大国日本”がリードする次世代繊維
16 米軍から見るとアマチュア?日本の島嶼奪還シナリオが通用しない理由
17 「安倍政権の番犬」発言でバトル勃発、共産党に法制局長官批判の資格はあるのか
18 ウクライナ問題にほくそ笑むロシアのガス会社
19 ロシア軍に対抗するNATO軍の実情
20 「3.15」が新たな反日デーに?外資叩きの“犠牲”になったニコン

 伊東さんはこうした問題が起きてしまう背景として、若者たちへの甘やかしや大学教育のあり方を指摘している。

 しかし、ここでは日本の役所では当たり前となっている「都合のよいデータだけを使った自分勝手な報告書」作りのカルチャーを指摘しておきたい。

 自民党の河野太郎衆議院議員のメルマガによると、経済産業省は原子力発電所の再稼働を急ぎたいために、原発の再稼働がないから日本は経常赤字に陥っているようなリポートを出しているという。

 「原発の再稼働を焦る経産省が、原発停止による火力発電の焚き増しの燃料費の増加が3.6兆円にのぼると盛んに宣伝しています」

 「これはまったく正しくありません。経産省のもとで『御用学者』とよばれる人たちが様々な前提を置いて計算した『試算』です」

 ある政策を実行したいがために自分に都合のよい数字だけを使って世間の目をくらます。しかも、日本人がお上=官僚の言うことを信じることを知ったうえで。

 STAP細胞の研究に捏造があったとすれば大問題だし、偽ベートーベン事件も信じられないお話である。

 しかし、お役人たちのこうしたインチキには心の底から腹が立つ。日本のことを考えているのではなく、自分たちへの利益誘導が明らかだからだ。

 そういうことに国家権力を使うなどあってはならない。法律で何とかできないなら、私たち国民がしっかりとした目を育てる必要がある。そして日本の大メディアにもその責任の一端があることをもまた知っておく必要がある。

 テレビや大新聞の言うことを鵜呑みにしない、はとても大切なことである。