今週は東京大学の伊東乾准教授の「共通点が多い偽ベートーベンとSTAP細胞研究者」がトップだった。7位にも同じ伊東さんの「共通点が多い偽ベートーベンとSTAP細胞研究者」の記事が入った。この問題に対する関心の高さが見て取れる。
原発再稼働を急ぐ経産省の大プロパガンダ
伊東さんはこうした問題が起きてしまう背景として、若者たちへの甘やかしや大学教育のあり方を指摘している。
しかし、ここでは日本の役所では当たり前となっている「都合のよいデータだけを使った自分勝手な報告書」作りのカルチャーを指摘しておきたい。
自民党の河野太郎衆議院議員のメルマガによると、経済産業省は原子力発電所の再稼働を急ぎたいために、原発の再稼働がないから日本は経常赤字に陥っているようなリポートを出しているという。
「原発の再稼働を焦る経産省が、原発停止による火力発電の焚き増しの燃料費の増加が3.6兆円にのぼると盛んに宣伝しています」
「これはまったく正しくありません。経産省のもとで『御用学者』とよばれる人たちが様々な前提を置いて計算した『試算』です」
ある政策を実行したいがために自分に都合のよい数字だけを使って世間の目をくらます。しかも、日本人がお上=官僚の言うことを信じることを知ったうえで。
STAP細胞の研究に捏造があったとすれば大問題だし、偽ベートーベン事件も信じられないお話である。
しかし、お役人たちのこうしたインチキには心の底から腹が立つ。日本のことを考えているのではなく、自分たちへの利益誘導が明らかだからだ。
そういうことに国家権力を使うなどあってはならない。法律で何とかできないなら、私たち国民がしっかりとした目を育てる必要がある。そして日本の大メディアにもその責任の一端があることをもまた知っておく必要がある。
テレビや大新聞の言うことを鵜呑みにしない、はとても大切なことである。