ここ数年、メディアなどでフィリピン留学が取り上げられる機会が増えてきています。留学エージェント会社や旅行会社でも英語研修プログラムを扱い始めたり、楽天をはじめ社員研修で取り入れる企業も増えてきています(「拝啓、韓国どの、お株は日本が奪わせて頂きます」参照)。

 前回ご紹介した日本認定留学カウンセラー協会(JACSAC)代表幹事の星野達彦氏は、25年以上にわたり数多くの留学カウンセリングに携わってきた中で、幾多の国際会議に参加するとともに世界の600校以上を視察していますが、2006年頃からフィリピン留学のポテンシャルには注目してきました。

旅行感覚で行けるほど格安な留学費用でマンツーマン教育が受けられる

日本認定留学カウンセラー協会(JACSAC)代表幹事の星野達彦氏(写真提供:筆者)

 星野氏によると、実際、フィリピンの多くの英語学校では1日8時間以上の授業が用意されているだけでなく、遅刻や欠席も厳禁だったり、宿題も必須というようなスパルタ式のコースが特徴でもあります。

 中には12~13時間にわたる授業をこなすだけでなく、プライベートでも寮のルームメイトがフィリピン人先生なので、四六時中英語を話すというまさに英語漬けのプログラムもあります。

 しかもそれらの授業の多くがマンツーマンであるため、アウトプットの量は半端ではありません。“使える”英語の習得に最も重要なトレーニングは、ネイティブと「実際に話す」ことです。

 日本の英語教育ではインプットばかり重視していて英語による実践的なコミュニケーション力はなかなか身につかないのですが、マンツーマン授業ではとにかくアウトプットを強いられるので、否が応でも話す力と聞く力は鍛えられます。

 マンツーマン授業の割合は、一般的な学校で1日3~5時間ほどに上り、残りが1クラス4~8人ぐらいの少人数のグループ授業となります。マンツーマンで多くの英語を話し、グループでクラスメイトと対話を深めるという理想的な組み合わせになっています。

 欧米の一般的な英語学校の1クラスの人数は12~15人なので、英語の会話量はフィリピンの方が圧倒的に多くなります。もちろん欧米の学校でもマンツーマン授業を行うことはできますが、1レッスン1万円近くかかり現実的ではありません。

 また、欧米英語留学の6分の1程度の費用で留学できるのも魅力の一つです。例えば、英語留学でマンツーマン授業を1カ月間受講するのにかかる授業料は欧米では100万円程度に対して、フィリピンでは15万円程度です。