パソコン向け基本ソフト(OS)の新版「ウィンドウズ8」は年末商戦に入っても販売が芳しくないようだ。
米国の市場調査会社、NPDグループが公表した最新のデータによると、米マイクロソフトが今年10月にウィンドウズ8を発売してから12月の第1週までの6週間における米国のウィンドウズ搭載機の販売台数は、昨年の同じ期間に比べて13%減少した。
ウィンドウズ8は当初、低迷するパソコン市場回復の起爆剤になると期待されていたが、少なくとも米国ではその効果がまだ出ていないようだ。
「パーソナルコンピューティングの中心ではなくなったパソコン」
これに先立ちNPDグループはウィンドウズ8発売後4週間の販売台数が昨年に比べ21%減少したと報告していた。この4週間とは米国ではちょうど11月23日の感謝祭の直前にあたる。
そのため、その後に始まる米国の年末商戦でウィンドウズ機が巻き返せるのではないかと期待されていた。
しかし結果は同じく前年割れ。NPDグループによるとその理由は今のウィンドウズを取り巻く市場環境にある。
ウィンドウズ8は「同XP」や「同ビスタ」「同7」といったこれまでのOSとは異なり、パソコンがもはやパーソナルコンピューティングの中心でなくなった時代に登場したからだという。
今の消費者の関心はタブレット端末やスマートフォンなどの安価で手軽に使える製品に向けられており、これによりパソコンの買い替え周期が延びているというのだ。