「無添加」は「添加物入り」より本当に安全なのか?

“嫌われ者”食品添加物を正しく理解する(後篇)

2012.04.27(Fri)漆原 次郎

 国が認可した食品添加物の品目数の推移をたどると、食品衛生法が施行された1948年から高度経済成長期の1964年にかけては、60から346に増えました。

 その後、消費者から食品添加物の使用を危ぶむ声があり、1972年に国会で「食品添加物の使用は極力制限する」との付帯決議がなされました。1960年代後半からは、350品目前後でほぼ横ばいが続いてきました。

堀江 正一(ほりえ・まさかず)氏
大妻女子大学家政学部食物学科教授。東京理科大学大学院理学研究科修了。薬学博士取得。日本食品衛生学会常任理事。専門分野は食品中に含まれる有害化学物質の安全性評価や、食品添加物の安全性と有用性に関する研究。

 しかし、2002年から、欧米各国などで広く使われている国際汎用添加物100品目の使用を日本も認めていく方針になったのです。背景には、関税・貿易一般協定(GATT)ウルグアイラウンドで、国際的な食品衛生基準であるコーデックス(Codex)基準に各国が調和するようになったことがあります。

 国際的に認められた食品添加物なのに日本の検疫所が通さないとなると「なぜ、国際的に使用が認められているものを日本は認めないのか」となってしまいます。

 そこで厚生労働省が、今、国際汎用添加物の指定品目数を増やしているのです。代表的なものには、食塩が固まるのを防ぐ「フェロシアン化カリウム」があります。この物質の使用を日本が認めていなかったという問題が、国際汎用添加物を認める動きの端緒となりました。何年後かには、100品目すべてが認められることでしょう。

輸入品と国内流通品はどのように検査されているのか

──これまで使われてこなかった食品添加物が使われていくとなると、使用基準量を超えた食品が出回らないか、より心配になる人も多いかもしれません。食品中の食品添加物の検査体制はどうなっているのでしょうか。

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