日本にも若い首相が誕生した。野田佳彦氏、54歳。英国のデビッド・キャメロン首相の44歳に比べれば10年と少しだけ齢を重ねているが、8月4日に50歳の誕生日を迎えたバラク・オバマ米大統領よりは4つしか年上に過ぎない。
戦後3番目に若い日本のリーダー
戦後の日本では3番目に若い首相の誕生となった。首相就任時に最も若かったのが安倍晋三元首相の52歳。
次が故・田中角栄元首相の54歳と2カ月、そして野田首相の54歳と4カ月という順番になる。
そして、野田首相が生まれた昭和32(1957)年という年は、終戦から干支がひと回りした年である。
第1次ベビーブームとその子供たちである第2時ベビーブームに挟まれて、最も出生数が少なかった年(昭和41年の丙午を除く)である。
団塊世代(昭和22~24年生まれ)の中で最も出生数が多かった昭和24(1949)年の269万6638人に対して、156万6713人と約58%にまで減った年だった。
団塊ジュニアのピークに対しても出生数は約74%にとどまる。
教育・思想的には全共闘世代とその影響をもろに受けた第2次ベビーブーマーに挟まれ、また少年少女時代に教わった教師たちは全共闘世代の上、全学連世代の人たちが多かったせいか、比較的穏やかと言えるかもしれない。
目立ちたがり屋で闘争心剥き出しの団塊リーダーと違って、野田首相がサッカーにたとえて「フォワードではなくミッドフィールダー」を強調するのは、そうした年代的背景も影響している可能性がある。
野田首相は千葉県船橋市の薬円台小学校で6年生の時に生徒会長に立候補したそうである。この時が人生で最初の選挙だったという。